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移植腎にみられる持ち込みIgA沈着症の転帰 |
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東京女子医科大学 第四内科 |
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同 第二病理 |
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同 泌尿器科 |
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同 腎センター 病理検査室 |
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戸田中央総合病院 泌尿器科 |
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東京慈恵医大柏病院 病理 |
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【目的】 |
移植腎における「持ち込みIgA沈着症」は、移植後経過と共に消失していくことが多いとされているが、沈着が長期にわたり持続する症例もある。今回我々は、「持ち込みIgA沈着症」が移植腎に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、「持ち込みIgA沈着症」の移植後の転帰について検討した。 |
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【方法】 |
1992年から1999年までの間に、女子医大腎センターで施行された510名(446名:生体腎、64名:死体腎)の腎移植のうち、移植時腎生検で糸球体にIgA沈着を認めた症例は82例(16.1%)であった。その中で移植後に腎生検を施行された44例を、移植後1年以降の腎生検でも沈着を認めた群(持続群:11例)と1年未満の腎生検で沈着が陰性化した群(消失群:11例)に分け、臨床的背景ならびにその後の経過を比較・検討した。 |
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【結果】 |
IgAの沈着は4年の経過にて55.5%の沈着が消失した。持続群と消失群の男女比、年齢、観察期間、原疾患、移植直後のsCr、蛋白尿、尿赤血球沈渣に差は認めなかった。しかし、移植後3年時点では、持続群は尿蛋白が増加し、腎機能低下率(sCr:2倍以上に上昇する症例の比率)が高かった(18.2% vs 9.1%)。また、最終観察期間時(持続群:5.3±2.0年、 消失群:4.6±2.1年)の腎機能低下率とHD導入率はそれぞれ54.5% vs 9.1%(p<0.01)、27.3% vs 9.1% (p<0.05)で、持続群で有意に高かった。 |
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【結論】 |
移植腎の持ち込みIgA沈着症は半数近くが残存し、その沈着持続は移植腎の機能低下に関連している可能性がある。
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