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生体腎移植後の交感神経再生と間質線維化に関する病理学的検討
Pathological investigation of sympathetic nerve regeneration and interstitial fibrosis in
transplanted kidney biopsy tissue |
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東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科 |
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大木 悠太郎、川邊 万佑子、山本 泉、林 綾香、小林 賛光、丹野 有道、山本 裕康、横尾 隆 |
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東京慈恵会医科大学 泌尿器科 |
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【背景】動物実験では、腎臓における除神経は間質線維化を抑制することが数多く報告されている。移植腎は外科的に除神経となるため、間質線維化を生じにくいと想定されるが、移植後の神経再生と間質線維化の関連については検討されていない。今回我々は除神経後の経時的な交感神経再生と間質線維化の関連性について、移植腎生検を用いて組織学的に検討した。
【方法】当院で生体腎移植を施行した35例を対象とし、プロトコル生検(0/1時間、3ヶ月、1年、3年、5年、10年)およびエピソード生検で得られた計190検体に対して、腎組織を交感神経系のマーカーであるTyrosine Hydroxylase(TH)で免疫染色を実施した。さらに、間質線維化を定量化するために、既報と同様の方法(CKJ.201924;14(1):132−138)を用いて、シリウスレッド染色でコラーゲン線維を可視化し、偏光顕微鏡で撮影した画像を画像解析ソフトImageJ(NIH)にて線維化面積/皮質面積を定量化した。
【結果】弓状動脈から小葉間動脈の外膜に沿ってTH陽性像を35例中17例(48.6%)に認め、腎移植後に交感神経が再生した可能性が考慮された。交感神経再生群および非再生群における移植後3年目の間質線維化/皮質面積は11.56±6.99% vs 6.19±2.25%, p=0.397であり、交感神経再生群が非再生群に比べ高い傾向であったが、統計学的有意差は認めなかった。交感神経再生と間質線維化の関係性について文献的考察を含めて報告としたい。 |
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