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											【症例】45才男性  
												【現病歴】15歳時ネフローゼ発症。腎生検施行しMPGNと診断される。ステロイド治療を受けいったん改善したが徐々に腎機能低下。 
												 94年10月(27歳時)血液透析導入。 
												 98年9月(30歳時)妹をドナーとしたABO適合生体腎移植施行。  
												 12年5月尿蛋白が出現し移植腎生検施行。 
 MPGNにCAAMRの合併が確認された。IFではやや弱いながらもfullhouseパターン。再発性腎炎が疑われた。  
												 ステロイドパルス施行し一旦軽快したものの再発。DFPP免疫抑制強化するも寛解せず。  
												 腎機能も徐々に低下傾向にあり、将来の二次移植も希望されていた。  
												 精査加療目的に当院紹介。 
											 当院紹介時Alb 1.5g/dL、Cr 1.9mg/dL、低補体血症、クリオグロブリン弱陽性  
 14年4月再評価目的に移植腎生検施行。 
 拒絶は認めず。荒廃糸球体は25個中3個、管内増殖性変化を伴ったMPGN像が認められた。細動脈は高度な染み込み様変化を呈し内腔は狭窄していた。IFは前回よりも明らかなfullhouseパターンを呈していた。 
 3回の血漿交換の後ステロイドパルスを施行し、CyAの減量、MPAの増量を行った。  
【考察】クリオグロブリン腎症では説明しがたいIFパターンを呈した再発性腎炎と思われる症例を提示する。病理像について検討したい。 |