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自然軽快したC4d陽性 isolated V lesion(subclinical)の1例 |
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東京女子医科大学 泌尿器科 |
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八木澤 隆史、土岐 大介、清水 朋一、野崎 大司、尾本 和也、石田 英樹、 田邉 一成 |
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川崎市立多摩病院 病理部 |
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東京女子医科大学 第二病理 |
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症例は37歳男性。原疾患IgA腎症にて2007年10月血液透析導入。
2012年4月、62歳の母をドナーとして生体腎移植術施行(血液型適合、ドナー特異的抗HLA抗体陰性)。術後第11病日、血清クレアチニン1.24mg/dlまで低下したが、第14病日に1.57mg/dlまで上昇したため同日移植腎生検を行った。病理では軽度の間質への細胞浸潤を認めたためステロイドパルス療法施行。その後血清クレアチニンは速やかに低下した。術後6ヶ月後のフォローアップ生検(血清クレアチニン1.28mg/dl、蛋白尿なし)では、前回同様間質への細胞浸潤(i1)を認めたが、尿細管炎や傍尿細管毛細血管炎、糸球体炎は認めなかった(t0、ptc0、g0)。しかし今回新たに弓状動脈の内皮下の浮腫及び炎症細胞浸潤(v1)が出現し、また傍尿細管毛細血管へのC4d沈着が陽性化した。以上の所見よりC4d陽性のisolated V lesionと診断したが、腎機能も良好であったため無治療外来経過観察とした。その後も腎機能の悪化を認めず、術後1年目にプロトコール生検を施行。前回認められた小動脈内膜炎は検出されず、C4d沈着は消失しており、間質への細胞浸潤、尿細管炎、間質の線維化、尿細管萎縮(i0t0v0g0ci0vt0)は認めなかった。2013年のバンフレポートではisolated V lesionは拒絶反応として治療することが提言されている。今回我々は自然軽快したC4d沈着を伴うsubclinicalなisolated V lesionを経験したので報告する。 |
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