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【症例】53才女性
【現病歴】01年6月尿蛋白陽性のため他施設精査入院。IgAλ(IEP)、BJPλ(uIEP)、骨髄穿刺でnormocellular marrowを認めMGUSと診断。腎生検施行しFibrillary glomerulonephritisと診断される。
05年3月血液透析導入。
09年12月姉をドナーとしたABO適合生体腎移植施行(Cr 0.7mg/dl)。
1時間生検、1ヶ月生検と動脈硬化性病変のみ。拒絶・再発像は認めず。
移植後6ヶ月頃よりCr上昇、尿蛋白の出現あり(Cr 1.1mg/dl, UP 1, 0.2g/day)。移植後6ヶ月生検では拒絶・再発所見はなし。
徐々にCr上昇。尿蛋白も増加。
腎炎の再発が疑われ10年12月Episode生検施行(Cr 1.62mg/dl, UP 2, 2.2g/day, OB 2)。
結節を形成する高度なMPGN様病変が認められ、congo red negativeであり、GBM、TBM、結節部にλが陽性、電顕でTBMに細かなdepositsの沈着が確認されLCDDと診断した。
【まとめ】01年にFibrillary glomerulonephritisと診断され09年生体腎移植が行われたが、移植後1年の生検で
LCDDが認められた。今回当施設で固有腎生検標本を検討し、原疾患もLCDDに矛盾しないことを確認した。
腎炎の再発が疑われ施行した移植腎生検でLCDDと診断され、原病の治療を開始し得た症例を経験した。経過について報告をする。 |