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移植腎に見られたMPO-ANCA関連腎炎の2症例:再発あるいは de novo発症? |
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東京女子医科大学 第四内科 |
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田端 秀日朗、板橋 美津世、森山 能仁、武井 卓、新田 孝作 |
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東京女子医科大学 第二病理 |
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東京女子医科大学 腎臓外科 |
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東京慈恵会医科大学柏病院 病理部 |
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移植腎生検に見られたANCA関連腎炎2症例について検討した。
【症例1】
60歳女性。早期再発型。52歳時にMPO-ANCA関連腎炎の診断で血液透析導入後、55歳で生体腎移植を施行した。術後1年目の腎生検にて半月体形成性腎炎を認め、MPO-ANCA値は89EUと上昇していた。ステロイドパルス等施行するも感染症などを併発して腎機能は悪化、移植後3年7ヶ月で透析再導入となった。
【症例2】
38歳女性。晩期再発型またはde novo型(?)。原疾患は不明。10歳頃より尿蛋白が出現し徐々に腎機能が低下したため17歳で血液透析導入。19歳時に生体腎移植を施行した。以降目立った拒絶反応もなく腎機能は安定していたが、移植後14年(33歳)頃から徐々にCrが上昇し、移植後14年10 ヶ月での腎生検(Cr2.28mg/dl)にて半月体形成性腎炎を認め、MPO-ANCA12EUと陽性であった。ステロイドパルス施行後はANCA陰性となったが、その後の生検(移植後15年0 ヶ月及び16年4 ヶ月)でも半月体形成性腎炎は持続し、徐々に腎不全が進行している(現在Cr5.56mg/dl)。
【まとめ】
ANCA関連腎炎を原疾患とする移植例では、強力な免疫抑制療法にも拘らず比較的早期に再発し腎不全に進行する症例が存在する。一方、原疾患不明の腎移植患者に、晩発性にANCA関連腎炎が出現し進行する症例も存在する。2症例の臨床経過と病理組織像の特徴、ならびに再発の見られていないANCA関連腎炎移植例2例の臨床像を合わせて検討し報告する。 |
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