Chronic allograft glomerulopathy(CAG)におけるGomerular capillary(GC)のPeritubular capillary(PTC)化か?

東京慈恵会医科大学柏病院 病理
* 山本  泉、山口  裕
東京女子医科大学腎臓病総合医療センター
堀田  茂
Vanderbilt University
高橋 孝宗
東京女子医科大学腎臓病総合医療センター 泌尿器科
田辺 一成、東間  紘
東京女子医科大学腎臓病総合医療センター 外科
渕之上昌平、寺岡  慧

【背景】CAGは光顕上MPGNと類似し、GCの内皮下拡大及び二重化を特徴とし、臨床上、蛋白尿と腎機能障害が見られ、メサンギウム細胞減少に伴うメサンギウム機能低下(濾過機能低下)が生じている可能性がある。
【目的・方法】抗原が未だ決定されていないが、正常でPTCのみ陽性の抗PTC抗体を用い、CAGを伴う27例(C4d+with PTC14例、C4d-with PTC13例)、とMPGN5例を対象とし、GCの染色性を検討した。
【結果・結論】CAG(C4d)は、79%で抗PTC抗体がGCに陽性で、6例が分節性、5例が全節性であった。
CAG(C4d-)は、全例が陽性で、9例が分節性で、4例が全節性であった。
MPGNでは、全例において陰性であった。
CAG例では、Banff cg scoreと抗PTC抗体陽性の広がりに相関が認められ、GCのPTC化或いは静脈化が示唆された。


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